2026.03.24
特定非営利活動法人 こどもパートナーズHUGっこ
#居場所づくり・こども食堂 #こども・子育て応援 #体験型等こどもの育ち応援
- ■活動名
- こどもの居場所 たまりんば
- ■団体名
- 特定非営利活動法人 こどもパートナーズHUGっこ
- ■エリア
- 古賀市
「こどもの居場所 たまりんば」は、古賀市で活動する「特定非営利活動法人こどもパートナーズHUGっこ」が運営する、こどもの居場所です。週1回開催され、小学生以上のこどもたちを中心に、保護者・乳幼児も参加しています。
ここでは、食事の提供とともに、こどもたち一人ひとりが安心して、笑顔で過ごせる時間を大切にしています。保護者や先生ではなく、第三者とかかわりながら、こどもたちが安心して集い、思い思いに過ごせる居場所となることを目指しています。
具体的な活動内容
食事を通じた居場所づくり
「たまりんば」は、2019年秋より、1週間に1度平日の夕方、地域の公民館で活動しており、こどもたちが一緒に食卓を囲む時間を大切にしています。活動当初は、こどもたちが自分で作るおにぎりと味噌汁でしたが、現在は、こどもたちのリクエストにも応えつつ、旬の食材や季節の行事を大切にしながら、数名のスタッフでメニューを考え、調理しています。代表の加藤典子さんは、「食事を提供すること自体が目的ではなく、一緒に過ごす時間を大切にしています」と話しています。








学習支援や体験活動
食事の提供にとどまらず、大学院生などによる学習支援や、多様な体験活動を行っていることも大きな特徴です。テスト前に勉強をしに来るこどももおり、分からないところを大学院生に確認しながら学んでいます。さらに、「うどん作り」や「そば打ち体験」、高校生バンドの卒業演奏会や影絵上映会などの体験活動を通して、こどもとおとなが自然に対等に交流しています。
「たまりんば」では、中学生以上のこどもの参加が多いのも特徴です。加藤さんは、「この年齢のこどもたちは、おとなや社会に対する不信感や拒否感をもっていることも少なくありません。しかし、『ナナメの関係』にある大学生・大学院生や利害関係のない第三者など、多様な人と接することで、人と関わる楽しさや喜びを感じ、生きる意欲や将来への希望を見出していくこどももいます」と話しています。
活動の背景
この取り組みの原点は、代表の加藤さんが図書館司書として働いていた頃の経験にあります。放課後や日中に図書館を訪れるこどもたちの中には、「どうせ何やってもできんっちゃん」「生きててもなんもいいことないし」「もう、透明人間になりたい」「ぼく、生きてていいのかな」と話すこどもたちが何人もいたそうです。一人ひとりの話をきいていると、それぞれにそう思わざるを得ない状況や環境があることに気づきました。こうした経験から、行動だけで判断するのではなく、その奥にある思いや状況に目を向ける関わりが必要だと感じ、児童福祉を学び直しました。そして、家庭でも学校でもない場所として、こどもたちが安心して立ち寄れる居場所づくりに取り組むようになりました。
「たまりんば」には、こどもたちを笑顔で迎え入れ、共に楽しく過ごせる時間を大切にしようとする心あたたかなスタッフがいます。
参加者の声
(参加しているこども)
「ここに来ると落ち着いて、のびのびしていられる」
「みんな顔見知りだから安心する。ここに来るとホッとする」
「大学生のお兄さん・お姉さんが勉強を教えてくれる。わからないって言ってもいいのがうれしい」
「ごはんが、おいしい」
「家ではあんまりしゃべらないけど、ここではしゃべれる」
「そば打ち体験やものづくりを一緒にやってみたら楽しかった」
(保護者)
「家と学校以外に、安心して過ごせる場所があるのはありがたいです」
「いろんな人と関わることができて、こどもにとっていい経験になっていると思います」
「無理に話させたりしないところが、こどもに合っていると感じます」
これからのこと
持続可能で安定した活動を続ける上での運営面の課題もあります。加藤さんは、「お米や野菜、食品の提供などさまざまな方々や企業、団体からご支援ご協力をいただいていますが、助成金頼みの自主事業のため、近年の物価の高騰や参加者の増加により、食材費や消耗品、配送の課題、人件費等運営費の確保は、喫緊の課題です。安定した財源の確保に向けて行政や関係者とも協議を重ねていきたいと思っています」と話しています。
また、今後は「たまりんば」に来ることができないこどもたちや家庭を対象としたアウトリーチでの食品支援、生活支援、また「たまりんば」での学習支援にも力を入れていき、今後もできることを一つずつ積み重ねながら、続けていきたいと考えています。

「こどもまんなか社会」に向けて
加藤さんは、「こどもまんなか社会の実現には、一人ひとりすべてのこどもたちの言動だけでなく、声なき声を聴く大人の感性が重要だと思います。こどもを相対評価しない、こどもにうそをつかない、ごまかさない、というわたしたち大人の在り方が、問われていると感じています」と語っています。そして、子育て支援団体のみならず、こどもに関わる多種多様な人々が、性別や年齢、立場を超えて、対等な立場でその出会いを共に楽しみ、笑って、幸せな時間を過ごすことが不可欠だと感じています。


特定非営利活動法人 こどもパートナーズHUGっこ
(取材日:2025年12月11日)