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地域・団体

2026.09.10

筑後きらめキッズ

「転んでも、もう一回」異学年・異地域が交わる体験活動―「筑後きらめキッズ」

#こども・子育て応援 #体験型等こどもの育ち応援

■活動名
筑後きらめキッズによる体験活動
■団体名
筑後きらめキッズ
■エリア
筑後地域(筑後市・久留米市・八女市・広川町・大川市・みやま市ほか)

「筑後きらめキッズ」は、小学3年生から中学3年生を対象に、宿泊型キャンプや農業体験などを行う体験学習団体です。大人のスタッフだけでなく、高校生・大学生スタッフが活動を支え、「大人が教えるのではなく、こども自身が気づく過程を大切にする」ことを重視して取り組んでいます。

具体的な活動内容

「筑後きらめキッズ」では、こどもたちのための多様な体験活動を提供しています。活動は、いずれも異なる学校や学年のこどもが参加できる形で運営され、大人の指示を最小限にとどめ、こども同士が自ら考え、協力して進める場面を多く設けています。

夏休みキャンプ(2泊3日)
夏休みに実施する宿泊型キャンプは、年に1回、30人程度の小中学生が参加します。事前研修(1日)、本研修(2泊3日)、事後研修(1日)の3段階で構成されていますが、事前研修で顔合わせと関係づくり、本研修でグループごとの課題や体験プログラムに取り組んだ後、事後研修で参加者同士が話し合い、振り返る時間を設けています。
キャンプでは、仲間と協力しないとクリア不可能な課題にチャレンジするプログラムを重視しています。課題をクリアできたかどうかよりも、活動中に「自分の意見を伝えることができたか」「他者の意見に耳を傾けることができたか」「周りの動きや発言を意識していたか」といった点を振り返る時間を大切にし、活動の中で学んだことを日常生活に活かしてもらうことを目指しています。

活動には、多くの高校生・大学生・社会人が関わっています。高校生や大学生は、当日の補助だけを担うのではなく、本番前に自分たちもプログラムを体験し、「どこが難しいか」「どう伝えればわかりやすいか」「どんな声かけが必要か」考える研修を行っています。こどもたちの前で説明する役割を担う場合は、事前に練習し、スタッフ同士で確認を重ねたうえで本番に臨みます。
当日は若いスタッフ自身が考え、こどもたちに寄り添いながら活動を支えている点も、このキャンプの特徴です。
過去の参加者が成長してスタッフとして関わることもあり、参加する側から支える側へとつながる温かい循環が生まれています。

こうした「こども自身が気づき、挑戦する過程を大切にする」姿勢は、他のプログラムでも貫かれています。例えば、農業体験(もえもんファーム)では、天候や出来具合が毎回同じとは限らない中で、思い通りにならないことを経験として学びます。また、スキーキャンプでは、技術の習得以上に、転んでも「もう一回やってみる!」と自ら何度でも立ち上がる挑戦の姿勢を大切に見守っています。

活動の背景

「筑後きらめキッズ」は、運営委員長の倉吉さんが当時20代だった頃、他2人のメンバーと一緒に2012年4月1日に立ち上げました。

3人は市主催のキャンプ事業にボランティアスタッフとして参加していましたが、市の事業は、市内のこどもを対象とするものが多く、対象学年も小学5年生(場合によっては小学4年生)以上が中心でした。
そこで3人は「対象学年を小学3年生からに広げ、市町村の枠を超えて、学年も性別も住んでいる地域も異なるメンバーとチームを作って成長する事業をやりたい。」という思いから、各地のボランティア仲間に協力を呼びかけたところ、結成間もなく10名以上のスタッフが集まり、団体設立の2012年の夏に第1回「夏休みキャンプ2012」を開催しました。その後、コロナ禍でも事業を中止することなく、毎年開催しています。

キャンプの時には、仲間と協力しないとクリア不可能な課題にチャレンジするプログラムを重視しています。課題をクリアできたかどうかよりも、活動中に「自分の意見を伝えることができたか」「他者の意見に耳を傾けることができたか」「周りの動きや発言を意識していたか」といったことをふりかえる時間を大切にしていて、活動の中で学んだことを日常生活に活かしてもらうことを狙いとしています。

参加者の声

(小学生参加者)
「学校に友達がいなかったけど、ここで友達ができて、毎年キャンプで再会するのが楽しみになった」

(中学生参加者)
「自分が小学生の時に参加して困っている時に中学生が助けてくれたので、今度は自分が小学生のサポートをしていきたい」

(高校生スタッフ)
「私は以前、人の目を気にして悩みやすいタイプでした。でもこの活動を通して、男女の壁や周囲の目を気にせず“人と人として”向き合えるようになりました」

「私は以前、自分に自信がなくて、班長などの役割に手を挙げることはありませんでした。しかし、キャンプに参加している小中学生が失敗しながらも諦めずに挑戦して頑張って成長していく姿を目の当たりにして勇気をもらったことで、生徒会長に立候補をして生徒会に入りました。この活動に参加していなければ考えられなかったことです」

(小学生の保護者)
「学校になじめずに不登校でしたが、自分の学校や住んでいる地域という狭い世界や価値観ではなく、外にはもっと世界が広がっていて、ありのままの自分を受け入れてくれる人達いることを知ってほしくてキャンプに参加させました。その結果、違う学校にお友達ができたことを喜び、お手紙の交換をしたり、実際に電車で出かけて遊びに行くようになりました。毎年このキャンプに参加することを楽しみに笑顔も増えて、高校生になったらスタッフをやりたいと言っています」

(主催者)
「こどもたちが失敗しても(うまくいかなくても)“もう一回”と何度もチャレンジする姿を見ることがあります。私たちは教えるというよりも、自分で気づく時間を大切にしています」

これからのこと

今後は、事業を増やすのではなく、活動の中身を磨き続けることを目指しています。参加していたこどもが高校生や大学生に成長し、スタッフとして関わってくれるという良い循環も生まれており、今後も人を少しずつ巻き込みながら地域に根ざした活動を継続していきたいと考えています。

「こどもまんなか社会」に向けて

運営委員長の倉吉さんは、「こども自身が“まずやってみよう”と思える経験を重ねることが大切です。自分だけでなく地域のことも考えられるこどもを育てる積み重ねが、こどもまんなか社会の実現につながると考えています」と話しています。

「筑後きらめキッズ」Instagram

(取材日:2026年2月17日)

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