2026.03.26
学生団体KODOMO LABO(福岡大学)
#こども・若者主体のアクション #体験型等こどもの育ち応援
- ■活動名
- こどものまち in 福岡大学
- ■団体名
- 学生団体KODOMO LABO(福岡大学)
- ■エリア
- 福岡市
福岡大学の学生団体「KODOMO LABO」が実施する「こどものまち in 福岡大学」は、小学3年生から中学3年生までのこどもたちが、社会の仕組みを体験する取り組みです。年1回、2日間にわたり大学の施設内に「まち」をつくり、こどもたちが市民として仕事や買い物などを体験します。大学生は運営として関わり、こどもたちの主体的な活動を支えています。
具体的な活動内容
「こどものまち」は、こどもたちが考えたまちで、こどもたちが働き、給料を受け取り、買い物や納税を体験するイベントです。仕事や店の運営など、まちのさまざまな役割をこどもたち自身が担い、運営主体である大学生が実現に向けてサポートしています。
こども会議(準備)
イベントの準備は、開催の約4か月前から始まります。こどもスタッフとして集まったこどもたち約20人が、毎週1回の「こども会議」に参加し、まちの仕組みを話し合いながら決めていきます。
会議では、まちの名前や通貨、店の内容、商品の値段などをこどもたち自身が考えます。材料費を計算しながら価格を決める場面もあり、「この値段では赤字になる」といった意見も出ていました。こどもたちは学校も学年も異なりますが、会議や準備を重ねる中で少しずつ打ち解け、意見を出し合ったり役割分担をするなど、協力してまちづくりを進めていました。
会議はこどもたちにやりたいことを決めてもらい、そのアイデアが実現できるよう、大学生が準備や調整をする形で進めていきます。
イベント(当日)
イベント当日は、ハローワーク、銀行、税務署、役所などの「こどものまち」がつくられ、約200人のこどもが参加しました。参加するこどもたちは最初にハローワークで掲示してある求人票から仕事を探します。仕事を選んだら、30分単位で働き、独自通貨「ハピ」で給料を受け取ると、そこから10%の税金を納める仕組みを体験します。集まった税金は役所で働くこどもたちの給料として使われます。
会場には、こどもたちが企画したカフェやかき氷店、ゲーム、スライムづくりなどの店も並び、店員も客もすべてこどもたちが担いました。




このようなこどもたちの主体的な活動の裏では、大学生による手厚いサポートがありました。全体の進行計画の作成から、会場の確保、各店舗で使う膨大な材料や備品の調達まで、イベントを成功させるためのあらゆる準備を学生たちが担いました。
また、参加者を募集する際には、SNSでの発信に加え、地域の小児科などを訪ねてチラシを置くなど、大学生自らが足を運びながら参加者を集めました。


活動の背景
この取り組みを始めたのは、KODOMO LABOを設立した井家上(いけがみ)知花さんです。井家上さんは、長崎県で行われている「ながさkids☆town」に約10年間関わってきた経験から、こどもたちが社会の仕組みを体験する楽しさや学びを、福岡でも広げたいと考えました。
「こどもたちの声を取り入れながら、時間をかけてまちづくりをしたい」という思いから、この活動を立ち上げました。
その後、福岡大学の「社会連携プロジェクト」に応募し、学生が主体で行うプロジェクトとして初めて採択されたことをきっかけに活動がスタートしました。活動当初は2人でしたが、現在は約20人の大学生が運営に関わっています。
参加者の声
(こどもスタッフ)
「自分たちの考えたことが形になるのが楽しい」
(参加したこどもたち)
「自分たちでまちのことを考えるのが楽しかったです。また参加したい」
「税金を納めないといけないことがわかり勉強になりました」
(大学生)
「こどもたちは主体的に意見を出してくれて、自分たちが持っていなかった視点に気づかされることも多いです。一緒に準備をしていく中で、こちらも学ぶことが多いと感じています」
これからのこと
現在の活動を支える「社会連携プロジェクト」の支援は、2026年までとなっているため今後も継続できるよう、大学内でのサークル化や企業協賛などを模索しています。
最近、代表が創設者の井家上さんから村上潤さんにバトンタッチされました。村上さんは、「来年度もイベントの開催を予定しています。今後も活動を続けながら、より多くのこどもたちが参加できる場にしていきたい」と意気込みを語っています。

「こどもまんなか社会」に向けて
井家上さんは、「こどもたちがもっと自由に過ごせる社会になってほしいです。今は遊べる場所も少なく、こどもたちがのびのび過ごせる環境が減っていると感じます。こどもたちが楽しみながら社会を知り、いろいろなことに挑戦できる場が増えることで、社会全体も豊かになるのではないかと思います」と話しています。
こどものまちin福岡大学
(取材日:2026年2月21日)